第1回例会を開催

第1回例会を開催しました(企画委員会)

6月23日、富山県埋蔵文化財センター会議室において、平成24年度第1回例会を行いました。一般を含め、32名の参加があり、盛会となりました。

研究報告は、本会副会長藤田富士夫氏が「日本列島の玦飾(玦状耳飾)の装身について」と題し、玦状耳飾の研究史の整理と、玦状耳飾についての独自の新見解を述べられました。大阪府国府遺跡等人骨と共伴した出土例を検証し、出土位置は両耳部分ではなく、額や肩・胸などであり、耳飾りとされる根拠が薄らいだこと、大陸でも類似状況があり、それらは魔除けなどの目的で目に入れたり額に置いたりしたらしいことなどから、耳飾りに特化すべきではないとみられ、玦飾と呼ぶべきとされました。まことに実証的でインパクトのある内容でした。

遺跡報告は、本会幹事・企画委員長の高橋浩二氏が「富山市杉谷6号墳の調査成果」と題し、富山大学考古学研究室が平成22・23年度に行った長方形墳の発掘成果をまとめられました。埋葬主体部は発見されませんでしたが、墳丘外から内に向かって盛土したこと、3,4回行われた盛土の上面にはそれぞれ水平面を形成するという、特殊な工法で盛土が行われたことが明らかになりました。遺物はなく、長方形という墳丘形状と盛土工法の系譜から年代を今後決めていくことになろうが、現状では3世紀前半の杉谷4号墳と4世紀代の杉谷1号墳の間の期間の築造と推定しておくとのことでした。調査は一旦終了し、今年は杉谷4号墳(四隅突出墳)の突出部の調査を行う予定ということです。

2つの報告は、最新の考古学研究の現状とそれに熱心に取り組む研究者の姿勢が強く感じられ、参加者は大いに満足しました。

次回の例会は秋に氷見市で行う予定です。決まり次第本紙・ホームページで案内します。
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プロフィール

富山考古学会

Author:富山考古学会
1949年に設立。会の目的は、おもに富山県の考古学調査と研究、考古資料をはじめとする文化財の保存と継承、そして新人の指導。学会誌『大境』と連絡紙を発行。シンポジウムなどの研究活動、遺跡整備事業などに貢献。2008年、文部科学大臣表彰を受章。2011年、日本学術会議協力学術研究団体に指定。
※写真は氷見市大境洞窟(国史跡) [氷見市立博物館蔵]

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