高岡城跡で現地説明会(高岡市)

高岡市教育委員会は、5か年にわたる高岡城総合調査の最終年の発掘を行い、本丸貫土橋地区と射水神社境内における調査成果を7月29日に一般公開しました。

昨年に引き続き行われた朝陽橋付近の「貫土橋」の調査では、石垣裏込の栗石層の厚さが確認されたほか、石垣の上方から2が所の整地面が確認され、うち1か所は、本丸から降りてくる通路である可能性が指摘されました(写真上 ○印が整地面)。

射水神社境内裏からは、土塁下端部において石積遺構の一部が検出されました。割石を2~3段に積み、最上部の1石には、「卍」の小型刻印と矢穴が確認されました。
この石積遺構はコの字形で、さらに南西(写真下の左側)に広がるとみられ、土塁に並行して延びていたと推定されます。これまで存在の可能性が薄いとされていた神社境内にも遺構が残っていることが分かり、今後に期待が高まりました。

石積みは慶長期の可能性が大きいとされましたが、土塁を切り込んでいること、石材が小ぶりであることなどから、構築年代については十分検証が必要と思われました。

これまで高岡城の歴史の見直しに大きな成果を挙げてきた発掘調査は、今年度でいったん完了し、年度末に報告書にまとめられる予定です。今後、小竹藪の性格や土橋石垣の年代、史料にみる本丸つきどめ石垣の同定などの大きな課題の解明に取り組んでいただきたいと考えます。
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富山考古学会

Author:富山考古学会
1949年に設立。会の目的は、おもに富山県の考古学調査と研究、考古資料をはじめとする文化財の保存と継承、そして新人の指導。学会誌『大境』と連絡紙を発行。シンポジウムなどの研究活動、遺跡整備事業などに貢献。2008年、文部科学大臣表彰を受章。2011年、日本学術会議協力学術研究団体に指定。
※写真は氷見市大境洞窟(国史跡) [氷見市立博物館蔵]

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