25年度の第1回の例会を開催しました

5月11日、富山県埋蔵文化財センター会議室において、平成25年度第1回例会(研究会)を開催しました。一般の方を含め、33名の参加があり、盛会となりました。

研究報告は、本会会員の青山晃氏が「富山県の装飾器台」と題し、弥生時代終末期から古墳時代初頭の北陸南西部(越前・加賀)で特徴的に見られる装飾器台の研究を踏まえて、富山県における展開を報告されました。出土例が少ないといわれる富山県でも県西部を中心に15遺跡、40点に増えていること、とりわけ高岡市蔵野町東遺跡からは18点が出土しており、段階的な変遷がたどれて注目されることが報告され、他の事例についても丁寧な説明がなされました。また、丹後系結合器台や特殊器台の弧帯文の影響(蔵野町遺跡出土の入組文をもつ事例)がみられること、首長層による交流が契機となって波及したことなど新たな見解が述べられました。

遺跡調査報告は、同じく本会会員の町田賢一氏が「小竹貝塚のこれから」と題し、これまでの発掘調査成果のまとめに続いて、埋葬人骨に対する分析や他の自然科学的分析の進捗状況などについて報告されました。71体を越す人骨は現在国立科学博物館にて性別や年齢、DNA分析等が行われており、また小竹貝塚縄文人が意外と高身長であったことや深刻な虫歯に悩まされていたことなど興味深い事実が報告されました。また、花粉分析や種実分析等から当時の自然環境が、人骨の安定同位体分析や動物遺存体・魚貝類分析、寄生虫卵分析等から食生活が、石製品の石材分析や搬入品の分析等から行動範囲・交流範囲が明かされ、小竹貝塚縄文人のくらしが具体的に解明されることへの期待が高まりました。

次回の例会は、富山県東部にて行う予定です。決まり次第本紙・ホームページで案内します。

(髙橋浩二)
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プロフィール

富山考古学会

Author:富山考古学会
1949年に設立。会の目的は、おもに富山県の考古学調査と研究、考古資料をはじめとする文化財の保存と継承、そして新人の指導。学会誌『大境』と連絡紙を発行。シンポジウムなどの研究活動、遺跡整備事業などに貢献。2008年、文部科学大臣表彰を受章。2011年、日本学術会議協力学術研究団体に指定。
※写真は氷見市大境洞窟(国史跡) [氷見市立博物館蔵]

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