研究集会 海の古墳を考えるV 「日本海の潟湖と古墳の動態―北陸からの視点― 」の開催について

 日本海側の特徴として潟湖があり、その周りに古墳が多く存在する。潟湖と遺跡の関係について森浩一氏は古墳時代「潟港」を提唱し、物資の集積など地域独自性のある高度な文化水準にあることを指摘し、40 年あまりが経過した。当時は、地方からの歴史視座が強調され、その有効な方法であるとされた。しかしその後の研究となると、潟湖中心とした古墳研究例は少なく、実証的研究となると寡聞である。
 第5回「海の古墳を考える会」開催を機に、潟湖と古墳の連関をテーマの軸にすえ、日本海側に位置する北陸の古墳の特性と認識できるか検討する。具体的には、後期前半までの時間幅で潟湖に面する古墳の消長に共通性はあるのか、その古墳の墳形や規模から推定される被葬者像はどうであるのか、内水面交通としての地域の物流の拠点足りうるのか、などについて考える。この脈絡において、北陸南西部首長墓に採用された刳抜式石棺がどのような遠隔地交流において成立したのかを検討し、内水面交通の役割を考える。
 以上の検討により、潟湖の古墳がどのような社会階層にあり、海を意識した古墳との違いがあるのかないのかについて明らかにすることを目的とする。
 遺跡見学会では、海浜部にある免鳥5号墳(免鳥長山古墳)を見学し、潟湖の古墳との違いを考えることとし、常時展示していない資料も含めて笏谷石製の石棺を重点的に実見して、石棺を持つ意味を考えることとしたい。

  1.開催日;2015 年12月 5 日(土)・6 日(日)
  2.会場;福井市立郷土歴史博物館 2 階講堂
         〒910-0004 福井県福井市宝永3丁目12−1
         電話 0776-21-0489
         http://www.history.museum.city.fukui.fukui.jp/
         ※JR北陸線福井駅から徒歩 15 分程度
  3.参加費;資料代2,000円程度の予定(懇親会は別途5,000円程度)
  4.日程

    (ア)研究集会(5日)(報告タイトルは仮題)
     10:00 受付開始(博物館は9:00より開館)
     10:50~11:00 開会挨拶・趣旨説明
             赤澤徳明(福井県埋蔵文化財センター)
     11:00~12:00 基調報告「今、どうして潟湖の古墳なのか」
             伊藤雅文(石川県埋蔵文化財センター)
     12:00~13:00 昼食休憩
     13:00~13:30 事例報告1「能登の潟湖 邑知潟の古墳」
             中野知幸(羽咋市教育委員会)
     13:30~14:00 事例報告2「加賀の潟湖 加賀三湖の古墳」
             戸根比呂子(加賀市教育委員会)
     14:00~14:30 事例報告3「越中 十二町潟の古墳とその周辺」
             小黒智久(富山市教育委員会)
     14:30~14:40 休憩
     14:40~15:10 事例報告4「越後の古墳と潟湖」
             相田泰臣(新潟市埋蔵文化財センター)
     15:10~15:40 事例報告5「福井平野潟湖の復元と古墳」
             赤澤徳明(福井県埋蔵文化財センター)・青木邦彦(福井市文化財保護センター)
     15:40~16:10 事例報告6「越の石棺動態」
             田邊朋宏(福井市文化財保護センター)
     16:10~17:55 休憩
     16:20~17:55 討議 司会 伊藤雅文(石川県埋蔵文化財センター)・高橋克壽(花園大学)
     17:55~18:00 閉会挨拶 森本 徹(大阪府立近つ飛鳥博物館・海の古墳を考える会会長)
  (イ)懇親会(5日) 19:00 福井駅前 味処 庄屋(予定)
  (ウ)見学会(6日) ※乗り合い等で移動・昼食実費
8:30 福井駅前出発→免鳥2号墳・5号墳→県立博物館 笏谷石製石棺見学→市立郷土歴史博物館 笏谷石製石棺見学→(12:00過ぎ昼食/福井駅で希望者解散)→牛ケ島石棺(丸岡城前)→春日山古墳→永平寺緑の村四季の森文化館 笏谷石製石棺見学→(16:20ごろ福井北IC で小松空港行の希望者解散)→17:00 福井駅解散

 5.誌上発表(タイトルは仮題)
丹後の潟湖と古墳 細川康晴(京都府埋蔵文化財調査研究センター)
鳥取県の潟湖と古墳 松井 潔(鳥取県教育委員会)
琵琶湖の内湖と古墳 辻川哲朗(滋賀県文化財保護協会)
東北・関東の石棺からみた越の石棺 石橋 宏(東北大学埋蔵文化財調査室)
碧玉製品生産と潟湖 三浦俊明(石川県立歴史博物館)
讃岐の石棺から見た越の石棺 蔵本晋司(香川県埋蔵文化財センター)
九州の石棺から見た越の石棺 山田 暁(西宮市教育委員会)
潟湖の風景(文献的考察) 森田喜久男(淑徳大学)
日本海側の鉄器生産流通と潟湖   魚津知克(大手前大学)
 6.開催体制
主催:研究集会「海の古墳を考えるV」実行委員会・海の古墳を考える会
共催(申請中):福井大学教育地域科学部博物館学研究室
後援(申請中):福井市教育委員会 

 7.参加申込み
  (ア)期限;平成27年11月14日(金)
  (イ)申し込み先
氏名、性別、所属、メールアドレス、懇親会への参加の有無、遺跡見学会への参加の有無をご記入の上、下記までメールにてお申し込みください。なお、各自で宿の手配をお願いいたします。
企画担当 魚津知克 tomouozuarch@live.jp
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プロフィール

富山考古学会

Author:富山考古学会
1949年に設立。会の目的は、おもに富山県の考古学調査と研究、考古資料をはじめとする文化財の保存と継承、そして新人の指導。学会誌『大境』と連絡紙を発行。シンポジウムなどの研究活動、遺跡整備事業などに貢献。2008年、文部科学大臣表彰を受章。2011年、日本学術会議協力学術研究団体に指定。
※写真は氷見市大境洞窟(国史跡) [氷見市立博物館蔵]

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